裁判員制度の議論

裁判員制度に賛成?反対?

 

 

 

賛成・反対の前に、簡単に裁判員制度の内容を整理したいと思います。

 

 

裁判員制度とは

 

ご存じの方が多いと思いますが、裁判員制度は一般人が、裁判に参加して実際に人を裁くという制度です。ランダムで一般人の中から、選ばれ、原則は断ることができません。

 

 

参考リンク・法務省・裁判員の選び方

 

 

対象となる事件 → 細かく決まっていますが、死刑や放火など、重大な、刑事事件がメインになります。

 

 

例、殺人罪、強盗致死

 

 

☆裁判員制度は一審のみで行われ、第二審や、最高裁で裁判員制度が行われることはありません。

 

 

また、一般人が裁くといっても、もちろん裁判官も一緒になって行います。(裁判官3人+裁判員6人が原則)

 

 

 

裁判員制度はなんで取り入れられたのか?

 

 

一言でいうと、法が描く正義と社会が描く正義が食い違うからです。

 

 

例えば、凶悪犯に対して、最高裁が無期懲役の判決を下したとしても、マスコミや、一般市民はなぜ、死刑にしないのか?という場合があります。

 

 

このような場合、法が考える正義と、一般人が考える正義が一致していないという状態になっています。

 

 

そこで、裁判にもっと一般人の感覚を取り入れようという目的で、行われているのがこの裁判員制度です。

 

 

裁判員制度に賛成?反対?

 

 

 

 

さあ、ここからが、本題です。この裁判員制度には、反対する人も多く、意見の対立が見られます。賛成派と反対派の意見を整理していきます。

 

 

 

裁判員制度に賛成?反対?

 

 

賛成派

 

 

法に広く一般人の考えを取り入れるべき

 

裁判官と一般人の感覚の違いが大きいので、一般人の意見を取り入れるべきだということですね。賛成派の最大の主張だと思います。

 

 

国民主権の実現

 

国会議員が国民の選挙によって選ばれ、内閣は国会が選んで作られているが、司法に関しては、国民の意見がほとんど、反映されていないので、裁判員制度によって国民主権が実現するという考えです。

 

 

司法に対する理解の深まり

 

裁判と聞くと、どこか堅苦しいイメージを持たれ、敬遠されがちです。裁判員制度をすることによって、より、司法への関心・興味が深まるという意見です。

 

 

 

反対派

 

 

法律のプロが、裁判をするべきで、素人がやるべきではない

 

→これは当然の意見ですね。いくら裁判官が説明をしてくれるといっても、素人が裁判をしてよいのか?裁く権利がどこにあるのか?素人に正しく判断できるのか?ということになります。

 

 

裁判員制度は、憲法で定められた苦役にあたる

 

これは憲法18条をもとにした反対意見ですね。

 

第十八条  何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

 

裁判員制度は、特別な事情のない限り、断ることができません。これは憲法18条で定めた、意に反する苦役にあたるのではないか?ということになります。当然のように、この意見も出てきますね。

 

 

守秘義務の問題

 

裁判員に参加したものには、守秘義務がなされます。例えば、評議の過程等を他の人に話してはいけないなど、秘密にしなければならないことがあります。裁判員でもない一般人にこれを守ることができるのか?ということから、反対する意見です。

 

 

重要な犯罪事件を扱うので、精神的リスクが大きい

 

これは、殺人事件などを扱う場合、証拠の画像や、映像でグロテスクなものを見たりすることがあるわけです。そうなると精神的な負担が大きいのではないか?ということがあります。

 

また、死刑等の重要判決をした場合、一般人が背負う精神的リスクが、大きいといったことから反対を主張する人がいます。

 

 

裁判員制度は、職業選択の自由に反し憲法違反

 

憲法二十二条  何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 

原則、断れないわけですから、憲法で、定められた職業選択の自由に違反しているのではないかという意見ですね。正当な理由なく断ったら、罰金も取られるので、ありえない・反対だということになります。

 

 

 

 

まとめ

 

賛成・反対をどう考えるかは皆さんしだいですが、個人的には、裁判員制度が原則・強制という立場をとっていることから考えると、職業選択の自由や、苦役にあたり違憲になるのではないかと思います。

 

普通に考えたらプロの仕事に素人が首を突っ込むというのもおかしな話で、他の職業で考えたらありえませんし、裁判員制度には反対ですね。